広瀬川の白鳥の話②

河岸段丘

 広瀬川は仙台市街に入ってしばらく蛇行を繰り返す。
 仙台の街は4段階にわたる河岸段丘の上にある。市街地の中心部はだいたい一番下から2段目と、その次の下から3番目の段の上にある。もちろんこの河岸段丘を作りあげたのは広瀬川である。
 仙台市中心部も仙台駅も裁判所も、移動していても高低差を感じないが、全部同じ「下から2段目」の段の上にあるためである。しかし裁判所の南側の門を出ると視界が開けて、広瀬川がはるか下の方に見える。
 裁判所から南側の視界が開けるのは、裁判所がちょうど段丘と段丘の間の崖のふちに建っているからである。裁判所から河川敷にある評定河原(ひょうじょうがわら)と呼ばれるエリアの野球場やテニスコートに行くにはこの崖を下りていかなければならない。
 評定河原から広瀬川を右岸側へ渡ると伊達政宗が祀られている瑞鳳殿の入り口があり、このあたりは霊屋下(おたまやした)と呼ばれる。評定河原と霊屋下は広瀬川とだいたい同じ高さにあり、河岸段丘の一番下の段になる。

淵と瀬

 愛宕橋の手前までの広瀬川は蛇行を繰り返しているために、自然に淵と瀬が作られる。
 流れのカーブがいちばんきついところは川底が削られて水深が深くなり、淵になる。淵から次のカーブに行くまでは瀬になる。瀬は水深が浅く、石や岩が露出する。
 河岸段丘を作り出した広瀬川の中流域ではこのように淵と瀬が繰り返す流れ方となっているが、中流域ではあまり白鳥を見かけない。
 淵であれ瀬であれ、中流域は流れが早いので白鳥がのんびり過ごすには向いていないのかも知れない。
 評定河原と霊屋下を過ぎてもしばらく広瀬川は蛇行を繰り返すが、愛宕橋から流れはまっすぐになり、川幅も広くなっていく。おそらくはこのあたりから水害対策のために人工的に開削していったのだろう。
 下流に進むに連れて、普通の都市河川と同様に、川幅はどんどん広くなり水量も増え、かつ流れも穏やかになっていくが、こちらもあまり白鳥は見かけない。

程よい水深と程よい流れ
 白鳥を見かけるのは愛宕橋から広瀬橋までの区間で、距離にして1キロ半くらい。その上流も下流にもいないということはこのエリアが越冬するに都合がいいということか。
 水深でいうと、このあたりはそれほど水深はなさそうに見える。深いところでも1メートルくらいで、だいたい数10センチというところか。白鳥は通常は水の上に浮かんで脚で漕いで進んでいるが、ときどき脚がつく川の真ん中で立っていることもある。

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